福岡徳洲会病院 総合内科専門研修プログラム
内科専門研修プログラムの概要
- 基幹施設:
- 福岡徳洲会病院
- 連携施設:
-
熊本大学医学部附属病院
福岡大学病院
国立病院機構九州がんセンター
宇和島徳洲会病院
札幌東徳洲会病院
岸和田徳洲会病院
- 特別連携施設:
- 徳之島徳洲会病院
福岡徳洲会病院は、福岡県筑紫医療圏の中心的な急性期病院であると同時に「生命だけは平等だ」を理念とし、僻地・離島をはじめとした全国に関連施設を有する徳洲会グループの病院でもあります。福岡徳洲会病院は、年間の救急搬入件数1万台を超える救急病院であり、コモンディジーズから稀な疾患まで幅広く豊富な症例数を提供することができます。実践型トレーニングで屋根瓦方式ですので、より実践的な研修が可能です。先輩から教わり、ひとりで実践し、後輩に教えるといる一連の流れを行うことで自分がレベルアップしてゆくことも体現できます。
本プログラムでは、
- はじめの2年間で救急医療を中心に慢性疾患、在宅への橋渡しまでの道筋を福岡徳洲会病院と徳洲会グループの僻地・離島(連携施設、特別連携施設)において研鑽を積みます。
<しっかりとした基礎ができあがります>
- 研修の到達状況と専攻医の希望にあわせて3年目の1年間は大学病院やがんセンターなどでより高度な医療の研鑽を積みます。
<基礎がしっかりしているとさらに伸びてゆく可能性があります>
- 症例数が豊富なので専攻医によっては3年間の到達目標を早期に終了することも不可能ではありません。
- 研修の到達状況と専攻医の希望にあわせて2年目以降はsubspecialtyに重点をおいた研修を行うこともできます。
内科専攻医研修(モデル) 【整備基準16】
医師国家試験合格 |
1年目 |
2年目 |
3年目 |
4年目 |
5年目 |
6年目以降 |
初期研修 |
内科専門研修 |
Generalist or 臓器別 Specialist |
基幹(9ヶ月) + 関連 or 特別連携 (3ヶ月) |
基幹 |
連携 or 特別連携 |
※4年目終了時に病歴要約提出完了、5年目終了後に専門医試験
総合内科データ
内科病棟:約213床混合病棟掲載
年間入院患者:11,504名
採用実績
- 2020年度 1名採用
- 2019年度 3名採用
- 2018年度 1名採用
指導医
- 松林 直(心療内科、内分泌科)
- 下村 英紀(循環器内科)
- 仲道 孝次(消化器内科)
- 松本 修一(総合内科、肝臓内科)
- 久良木 隆繁(呼吸器内科)
- 松本 武格(呼吸器内科)
- 小川 剛(神経内科)
- 工藤 隆志(循環器内科)
- 石村 春令(腎臓内科)
- 守﨑 勝悟(循環器内科)
- 児玉 亘弘(総合内科)
- 小椋 裕司(循環器内科)
- 福田 容久(消化器内科)
- 中武 伸元(内分泌科)
- 金山 泰成(総合内科・肝臓内科)
- 柳田 葉子(総合内科)
- 上野 聡史(循環器内科)
研修目標
GIO(一般目標)
内科専門医として、①高い倫理観を持ち、②最新の標準的医療を実践し、③安全な医療を心がけ、④プロフェッショナリズムに基づく患者中心の医療を展開する。
内科専門医のかかわる場は多岐にわたるが、それぞれの場に応じて、
- 地域医療における内科領域の診療医(かかりつけ医)
- 内科系救急医療の専門医
- 病院での総合内科(generality)の専門医
- 総合内科的視点を持ったsubspecialist
に合致した役割を果たし、地域住民、国民の信頼を獲得する。
SBOs(個別行動目標)
内科専門医として高い倫理観と社会性を獲得します。
- 患者とのコミュニケーション能力
- 患者中心の医療の実践
- 患者から学ぶ姿勢
- 自己省察の姿勢
- 医に倫理への配慮
- 医療安全への配慮
- 公益に資する医師としての責務に対する自律性(プロフェッショナリズム)
- 地域医療保健活動への参画
- 他職種を含めた医療関係者とのコミュニケーション能力
- 後輩医師への指導
福岡徳洲会病院総合内科の院内における位置づけは下記に示した内容であるため内科専門研修プログラムでは、はじめの1年間は総合内科での研修を推奨しています。
内科の特徴
1)救急総合診療部と直結した内科救急
24時間365日、1次から3次まで分けずに、年間約10,000台の救急搬入台数を受け入れる北米型ERを抱える急性期総合病院の内科として存在。
このERで初期診断・治療に参加、内科救急を行い、トリアージされた患者の管理を行う。
断らない医療によって救急医疾患の頻度をそのままを自分のデータベースとして身に付けることができる。
2)診療内容の幅広さと豊富な症例
急性期のICUでのクリティカル・ケアから慢性期患者のケアから慢性期患者のケアやソーシャルワークまで幅広い診療内容。入院症例は年間2,700名にのぼり、症例は豊富。後期研修医は、直接の主治医としてスタッフの指導のもとスタッフ、研修医とのチームで診療を行う。1チーム当たり15−20名の入院患者を受け持ち、年間では250ー300名の症例を受け持つ。神経疾患では、脳卒中から髄膜炎・脳炎、神経変成疾患まで、呼吸器疾患や感染症では、肺炎、喘息、敗血症からARDSまで、消化器疾患では、消化管出血から重症膵炎、肝炎を受け持ち、腎不全から透析導入などの腎疾患など、同時に雑多な分野の疾患の診療にあたる。複数の疾患をもち、社会的問題を抱える高齢者が多いのも特徴である。心理社会的アプローチも重視する。剖検症例も年に3−5例経験する。
3)臓器別のサブスペシャリティに分かれない内科診療
当院の総合内科は、臓器別または手技・治療の専門医の集合ではなく、目の前の患者の疾患から社会心理的側面まで責任をもって解決する全人的に人と診る科である。専門家はコンサルタントとして、診療をサポートする。福岡徳洲会病院では、主に総合内科の病院総合診療医(hospitalist)を育成する。
- 外来・当直など
- 外来は週に1度で、専攻医1年目は、同日外来担当スタッフのプリセプティングの下に、指導を受ける。当直業務は週に1−2回で専攻医1年目はスタッフのOn callの下に当直を行う。時間外救急当番および当直は、主に病棟の管理と救急総合診療部からのコンサルトを受ける。
- カンファレンス
- 朝のモーニングレポートで新入院患者の検討。
初期研修医向けの症例検討、死亡症例カンファレンスやCPC、他科とのカンファレンスも適宜行っている。
- 回診
- 午前中に新入院、重症患者の教育回診を行い、症例の共有、ベッドサイドでの教育を行っている。午後はチームごとの業務回診を行う。
研修修了後
研修が終了し内科専門医取得後は当院では引き続き、Subspeciality分野の研修が可能です。(消化器、肝臓、循環器、腎臓、内分泌、糖尿病、心療内科)
また、総合内科スタッフとして引き続き研鑽を積むことも可能です。
診療および研修の方法
診療、教育・指導体制
基本的には、臨床現場での症例を通じたOn the Job Trainingである。これに各カンファレンスやレクチャーを組み合わせて指導する。スタッフ−専攻医(レジデント)−初期研修医のチームが診療単位であり、屋根瓦式の責任体制、教育・指導体制をとる。