臨床工学科(CE科)
臨床工学技士は、生命維持管理装置(呼吸、循環、代謝の各機能の一部を代替又は補助する医療機器)の操作と医療機器の保守点検を専門としています。現在スタッフ数36名(男性27名・女性9名)、当直および待機体制を実施して24時間365日下記業務に対応しております。
診療科・部門案内
診療科・部門案内
臨床工学技士は、生命維持管理装置(呼吸、循環、代謝の各機能の一部を代替又は補助する医療機器)の操作と医療機器の保守点検を専門としています。現在スタッフ数36名(男性27名・女性9名)、当直および待機体制を実施して24時間365日下記業務に対応しております。
血液浄化療法センターは60床(内陰圧室2床)で治療を行っています。2014年10月からは水質管理の元、オンラインHDF(血液透析濾過)での治療も行っており、エコー下穿刺も全スタッフで実施しています。その他にCART(腹水濾過濃縮再静注法)やICUでの血液浄化・アフェレーシス療法(血漿交換・血漿吸着・血液吸着など)・CRRT(持続的腎代替療法)や、感染病棟での透析治療にも対応しています。また透析装置の日常点検や定期点検、オーバーホールを実施し、機器のメンテナンスも積極的に取り組んでいます。
手術室では手術に使用される医療機器の操作及び管理を行っています。心臓手術で使用される人工心肺装置は、手術の際に一時的に心臓と肺の機能を代行し、臨床工学技士は装置の操作を行います。その他にもダヴィンチ手術や手術ナビゲーションシステム、自己血回収装置、アブレーション装置、ラジオ波焼灼装置等の操作にも携わっています。また臨床業務だけでなく、麻酔器をはじめ広範な医療機器の保守管理を行っています。
当院の心臓カテーテル室は4室で稼働しています。CAG(冠動脈造影)、PCI(経皮的冠動脈形成術)、EVT(末梢血管治療)、EPS(心臓電気生理学的検査)、カルトシステム(3Dマッピング)を使用したカテーテルアブレーション(心筋焼却術)が行われており、臨床工学技士はこれらの検査・治療に携わっています。また重症例では、補助循環装置(IABP、ECMO、IMPELLA)の準備、操作、管理も行います。
近年では、低侵襲治療である経カテーテル大動脈弁置換術(TAVI)や経皮的僧帽弁接合不全修復術(MitraClip)にもハートチームの一員として積極的に参入しています。
徐脈性不整脈、致死性不整脈に植え込まれるペースメーカー、ICD(植え込み型除細動器)、CRTD(両室ペーシング機能付き除細動器)等のCIEDs(心臓植え込み型電気デバイス)の植え込み・交換時にアナライザー・プログラマーを用いて閾値、波高値、抵抗値のチェックや設定のプログラムを行っています。植え込み後は外来にて定期的なチェックを行い、状況に応じて医師と協議し、より良い設定への変更も行っています。また当院は遠隔モニタリングシステムを導入しており、臨床工学技士は不整脈や動作異常の確認を定期的に実施し医師へ報告しています。
内視鏡室では、検査室4部屋とX線透視室1部屋の計5部屋で検査・治療を行っています。臨床工学技士は、治療・検査の介助、使用前・終了点検(内視鏡スコープ・光源装置・洗浄機・高周波装置など)、トラブル対応、内視鏡スコープの保守管理(年2回定期点検)を行っています。他にも洗浄機消毒液濃度の確認・交換、内視鏡スコープの洗浄・履歴管理を含めた感染管理を実施しています。スコープの洗浄管理と教育の一環としてATP測定を取り入れており、定期的に行っております。
当院は日本消化器内視鏡学会が認定する消化器内視鏡技師の資格を有したスタッフが在籍しております。また学会発表や業務改善などにも積極的に取り組んでいます。
高気圧酸素治療とは大気圧より高い気圧環境の中に患者様を収容し、高濃度の酸素を吸入させることによって、病態の改善を図る治療です。当院では第1種装置(一人用)を2台保有しております。主に耳鼻科、眼科、外科領域の疾患やまた一酸化炭素中毒等の緊急性の高い疾患にも対応しています。
ハイパーサーミア(温熱治療)とは、患者患部を2枚の電極で挟み、電磁波(ラジオ波)を流し、がん細胞を加熱(42~43度)していく集学的がん治療の一つです。がん細胞死滅効果、放射線治療、化学療法の増感作用を期待する治療で、電極のセッティングや出力の調節を行っています。
集中治療室では、補助循環装置・人工呼吸器・血液浄化装置などの生命維持管理装置だけではなく多種多様な医療機器を用いて高度な治療が行われています。臨床工学技士は、24時間体制で医療機器の適切な使用環境の整備や生命維持管理装置からの早期離脱に向けて、積極的に多職種との連携を行っています。
また医療機器管理に加えて、患者病態の把握を行うことで、ICUチーム治療の一翼を担っております。
輸液ポンプ、シリンジポンプを始めとする様々な機器を中央化し、各機器の貸し出し運用、日常点検、定期点検、修理を行っております。院内全ての医療機器を医療機器支援ソフトSSIにて新規購入から廃棄まで一貫した管理を臨床工学技士が行っています。
また院内スタッフへの医療機器研修会、機器のマニュアル整備を行い、適切な医療機器使用に努めています。
人工呼吸器業務は1日に2回の人工呼吸器ラウンドを実施しています。またRST(呼吸ケアサポートチーム)にも参加し、呼吸療法に関わる使用物品の選定・管理や人工呼吸器の使用環境の整備、離脱に向けた患者評価を行っております。
近年では、人工呼吸器使用患者の院外・院内搬送に際して臨床工学技士も同行し、医療安全の向上に努めています。
インシデントレポート(医療現場でヒヤリハットとした経験の報告書)から事例を分析し、安全な医療を提供できるような環境作りや、院内向けの情報発信として“CE NEWS”を作成しています。また他職種に向けて、医療機器の勉強会も行っています。また、他職種に向けて、医療機器の勉強会も行っています。
当院では日本臨床工学技士会をはじめ各種関連団体の資格取得にも積極的に取り組んでいます。
認定資格 | 取得者数 |
---|---|
専門呼吸治療臨床工学技士 | 1名 |
専門不整脈治療臨床工学技士 | 1名 |
専門心・血管カテーテル臨床工学技士 | 1名 |
認定血液浄化臨床工学技士 | 4名 |
認定集中治療臨床工学技士 | 3名 |
認定医療機器管理臨床工学技士 | 1名 |
集中治療専門臨床工学技士 | 2名 |
3学会合同呼吸療法認定士 | 2名 |
透析技術認定士 | 7名 |
腎代替療法専門指導士 | 1名 |
体外循環技術認定士 | 5名 |
心血管インターベンション技師 | 2名 |
心不全療養指導士 | 1名 |
植込み型心臓不整脈デバイス認定士 | 1名 |
高気圧酸素治療専門技師 | 1名 |
消化器内視鏡技師 | 2名 |
※一部資格には取得後、規定に基づく資格手当が支給されます。
随時受け付けておりますのでお電話にてお申込みください。
℡ 092-573-6622 (臨床工学科内線1361)