救急・集中治療センター
福岡徳洲会病院 救急科の魅力
1.ERシステム
・症例数
救急搬入件数は年間13,000件程度です。
当院ERの専攻医およびスタッフは、ほぼすべての救急搬入患者・walk in患者のトリアージおよび初療に関わります。
救急搬入患者年別推移
( )内は1日平均患者数
・各科のバックアップ体制
当院ERは平成5年度から北米型ERシステムを導入しており、各科のバックアップ体制が確立されています。24時間のコンサルトが可能です。
夜間当直医師
- 内科
- 外科
- 小児科
- 循環器内科
- 脳神経外科
- 産婦人科
夜間オンコール医師
- 整形外科
- 形成外科
- 消化器内科
- 麻酔科
- 泌尿器科
- 眼科
- 放射線科
- 透析
- 心臓血管外科
独自のトリアージシステム
・ER専属ナース、トリアージナース
ERの看護師は救急外来専属です。
症例数が多いため、幅広い知識と経験が培われます。
過去に多数の救急認定看護師を輩出しており、現在も2名が在籍しています。
早くからトリアージナースを設置しており、その質は高く保たれています。2012年からはJTASに基づいたトリアージシステムを導入しています。
・ER薬剤師
平成24年度より、ER薬剤師が配属されました。救急搬入患者の常用薬の検薬・入力だけでなく、急性薬物中毒症例搬入時の治療法についてのディスカッションなどを行っています。救急医学会やチームカンファレンスにも参加し、救急医療の質の改善に寄与しています。
・ER専属の医療事務補助係
2012年4月より事務員が配属されました。救急隊からの申し送りを聞く作業や、病名入力や書類の代筆などを行っています。今後も、業務の拡大を予定しています。
・病院救急救命士
令和3年4月より、病院救急救命士が配属されました。
心肺停止症例に対する静脈路確保、気管挿管、エピネフリン投与、ショック症例に対する静脈路確保、低血糖に対するブドウ糖投与などの救急救命処置をERで積極的に行う体制を作っています。
当院の救急調整室では、院内救急救命士を3年間で教育する教育課程を組んでいます。
1年に3か月間の静脈路確保研修、院内での気管挿管研修、毎月の看護手順勉強会などを実施しており、完成された病院救急救命士を育成する機関になる事を目指しています。
院内救急救命士の所属部署は、「救急調整室」として独立しています。
また院内メディカルコントロール委員会を発足し、ERでの救急救命処置に関して質の管理を行っています。
救急隊からの申し送りを受ける業務、外来患者のトリアージ業務、ICLSでの指導なども行っており、消防で働きたい救命士がトレーニングを積む職場としても最適です。
病院救急車の管理、転院搬送業務も多く行っており、病院外活動に従事しています。
また隊員の多くがDMATやTMATの隊員となるための研修を受けており、実災害にも派遣しています。
2.広大なER
占有面積:約1250㎡(約43m×29m)
- 救急搬入 10個(精神科患者用防音室 1個)
- 新興感染症用搬入 1個(除染スペース 2箇所)
- 観察室 5床
- 外来診察室 6部屋
初療室(重症患者用)
初療室
ヘリポート
3.救急ケア病床(ECU)
2020年7月より、ERの隣に6床の救急ケア病床(ECU: Emergency Care Unit)を有しています。
入院科が決まらない場合には、救急科主治医で経過観察目的の一泊入院が可能です。
翌日午前中には、退院/転科/転院などの調整を行っております。
入院に関わる書類作成は、医療事務補助係が全面的にバックアップしています。
転院する際はMSW(ソーシャルワーカー)が転院調整を支援してくれます。
4.プレホスピタル
2015年4月より、ERに救急隊ワークステーションが設置されました。
春日大野城那珂川消防の救急隊がERに待機し、重症の救急要請があった場合には救急医が同乗して現場に向かいます。
5.集中治療センター(ICU、HCU)20床
5名の集中治療医が常駐し、集中治療管理を行っています。
救急科と集中治療科の医師は協力してER/ICU管理に携わっています。
個人の都合や部署のマンパワーに応じて複数の働き方を実践し、ER研修とICU研修の両方を実現可能になる事を目指しています。
外科専門医がERとICUで働きながらカリキュラム制で救急科専門医を取得し、そののちに集中治療専門医を取得する方針でのサポートも可能です。
集中治療センターページはこちら
6.血管内治療
特に出血性ショック症例に対して救急医は中心メンバーとして活動しています。また動脈瘤などの待機的な治療については放射線科と協力して、救急医も治療に参加しています。
主な対象疾患
- 多発外傷(肝損傷、骨盤骨折、脾損傷など)
- 消化管出血(憩室出血、出血性十二指腸潰瘍など)
- 内臓動脈瘤破裂
- 肝細胞癌破裂
- SMA塞栓症
- 産後大出血
7.災害医療活動
当院は地域災害拠点病院であり、2021年1月時点で、医師5名、看護師5名、業務調整員3名のDMAT隊員を保有しています。またNGO「TMAT」の隊員も29名を保有しています。
災害医療支援のページはこちら
TMAT
DMAT
8.院外活動
以下、希望があれば院外の活動に積極的に参加いただけます。
- ICLSコースのインストラクター
- 近隣の中学校でのBLS講習
- 地域の防災訓練に参加
- 医療講演への参加
- メディカルラリーへの参加
9.僻地・離島医療
徳洲会グループは救急医療・災害医療の他に、僻地・離島医療に力を入れています。
専攻医プログラムのうち3か月は離島医療に携わることができます。
強制的に離島に派遣される事はありませんが、離島は総合医としての実力を試される場所であり、派遣された医師は充実した生活を送っています。
島民の方々も医療スタッフを快く迎え入れてくださり、短期で応援に行く医療スタッフの多くが癒されて帰ってきています。
10.教育・研究をライフワークにできる
日々の臨床の場だけでなく、様々な教育活動に参加することができます。
- 初期研修医勉強会(初期研修医対象、週1回)
30名ほどの研修医を対象に積極的にカンファレンスを行っています。
その内容は骨折の整復からグラム染色の見方まで多岐にわたります。
屋根瓦方式の教育体制
業務終了後のミニカンファレンス
医師によるグラム染色、好酸菌染色
- ERスタッフ オンラインカンファレンス(ER医師対象、週1回)
症例の共有、テーマに沿った勉強会などを行っております。
シフト制のためZoomを使用したオンラインカンファレンスとしています。
またカンファレンス以外にもSlackというアプリを使用して随時、情報交換を行っています。
スタッフカンファレンス
- EM Allianceの参加
当院ERはER型救急医のネットワークであるEM Allianceの参加施設として活動しています。
https://www.emalliance.org/
11.ER医師の勤務体系
ER医師の勤務はシフト制です。夜は準夜と深夜を連続して行うシフトが中心ですが、事情に合わせて準夜のみのシフトなどを作成しております。
なお深夜勤務の翌日は完全Offとなります。
日勤8:00~17:00
準夜17:00~24:00
深夜24:00~8:00
希望に応じて日勤のみの勤務など、フレキシブルに対応しています。
基本的にシフト制ですので、出産後の女性も働きやすい環境です。
毎年、男性医師も育休を取得しています。
集中治療医も随時募集していますので、ERとICUの両方で働くことが可能です。
12.他科専門医からのGeneralist養成プログラム
当院ERでは他科で専門医として働いていた医師をER医師として多く受け入れてきました。
過去に、内科医・外科医・小児科医・循環器科医・脳外科医・整形外科医・麻酔科医などの専門医がER医師として働いた実績があります。
9つの横断分野、13の専門分野ごとに5つずつの基本的技術を設定し、苦手分野を克服していくことを目指します。
開業を目指す方、SpecialistからGeneralistへ方針を変更したい方、入院管理から外来診療に軸足を移したい方、シフト制の生活に移行したい方を歓迎いたします。
専攻医に限らず、スタッフ医師に関しても院内研修の希望があれば柔軟に対応しています。 研修期間はマンパワーとのバランスを取って相談しますが、過去には数週間~1年単位で実施してきました。
過去の研修先:脳外科、形成外科、麻酔科、消化器内科、ICU、腹部エコー室、心エコー室、IVR
例:
4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 |
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ER | ER | ER | ER (夏休み) | 腹部エコー | 腹部エコー | ER/ICU |
また技術維持のために、週1回程度であれば院内他科での手技継続の要望に応じます。
例①:消化器内科研修後に週1日の消化管内視鏡検査
例②:麻酔科研修後に週1日の手術麻酔
13.専攻医(後期研修)プログラム
当院は救急科専攻医プログラムの基幹病院です。
3年で救急科専門医を取得可能です。
基本的には自由な専攻医プログラムを自分で作ることができます。
基本は3年間のプログラムですが、1年から研修が可能となります。
ER型救急医の養成が主体ですが、他院の救命救急センターで重症患者管理に特化した研修を行うことが可能です。また当院ICUでも集中治療研修が可能です。
研修プログラムの組み方により、救急科専門医と麻酔科標榜医をほぼ同時に取得することが可能です。
また当プログラム修了後に消化器内視鏡学会専門医を取得できるように協力します。(消化器内視鏡学会に5年以上所属する必要があります)
連携基幹施設:久留米大学高度救命救急センター、鹿児島市立病院救命救急センター、岸和田徳洲会病院救命救急センター、産業医科大学病院救急部
地域医療関連施設:徳之島徳洲会病院(鹿児島離島)、名瀬徳洲会病院(奄美大島)
関連施設:南部徳洲会病院(沖縄、IVR研修)、クリニック ホームドクターズ(春日市、在宅診療研修)、にのさかクリニック(福岡市、在宅診療研修)
専攻医プログラムの例
完成されたER医を目指すA医師
専攻医1年目 | 専攻医2年目 | 専攻医3年目 |
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・ER ・整形外科 ・眼科 | ・他院救命救急センター | ・ER ・小児科 ・耳鼻科 |
将来は開業を目指す、家庭医思考のB医師
専攻医1年目 | 専攻医2年目 | 専攻医3年目 |
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・ER ・離島研修 | ・総合内科 ・当院ER/ICU | ・整形外科 ・消化器内科 ・ER当直 |
救急科専門医取得後に、消化器内視鏡専門医取得を目指すC医師
専攻医1年目 | 専攻医2年目 | 専攻医3年目 |
---|---|---|
・ER | ・ER ・消化器内科 | ・消化器内科 ・ER当直 |
救急科専門医と麻酔科標榜医、ほぼ同時に両方の取得を目指すD医師
専攻医1年目 | 専攻医2年目 | 専攻医3年目 |
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・ER ・離島研修 | ・麻酔科 | ・ER ・麻酔科(週1日) |
福岡ERでの勤務に合うのはこんなかたです。
- 救急医療が好きな人
- 開業前に救急を復習したい人
- いろんな科の研修をしてみたい人
- 集中治療の経験を活かしたい人
- 災害医療活動に携わりたい人
- 僻地離島医療に関わりたい人
- 救急専門医、集中治療専門医をとりたい人
- ベッドフリーのメリハリの効いた生活を送りたい人
- 子育てをしながら働きたい人(日勤のみの勤務可能)
14.お申込み・お問い合わせ
募集についての ご質問・お問合せ方法 | 電話・メール・フォームで受け付けております。 |
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お問い合わせ先 | 医療法人徳洲会 福岡徳洲会病院 事務顧問 荒牧 〒816-0864 福岡県春日市須玖北4丁目5番地 電話 092-573-6622(代) FAX 092-573-1733(代) 送信後2、3日たっても返信がない場合は、電話でご連絡下さい。 |
救急科スタッフ医師としての勤務に興味のある方はこちらのフォームから
救急科専攻医としての勤務に興味のある方はこちらのフォームから
15.担当医の紹介
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救急センター長
救急調整室責任医師
- 鈴木 裕之(スズキ ヒロユキ)
役職 | 救急センター長 救急調整室責任医師 |
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資格・専門医 | 日本救急医学会専門医 麻酔科標榜医 救急IVR担当医 統括DMAT、福岡県災害医療コーディネーター、TMATコアメンバー、BHELPインストラクター 地域メディカルコントロール協議会委員 ICLSディレクター PALS、JATEC、JPTEC、ALSO、MCLS provider EM Alliance文献班 災害対策委員会委員長、院内メディカルコントロール委員会委員長、臨床研修管理委員会副委員長 |
出身大学 | 弘前大学卒 |
- 救急科部長
- 永田 寿礼(ナガタ トシノリ)
役職 | 救急科部長 |
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資格・専門医 | 日本救急医学会専門医 日本外科学会認定医 救急科専攻医プログラム責任者 |
出身大学 | 自治医科大学卒 |
- 集中治療センター センター長
- 江田 陽一(コウダ ヨウイチ)
役職 | 集中治療センター センター長 |
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資格・専門医 | 日本救急医学会専門医 日本集中治療医学会専門医 Infection Control Doctor 日本DMAT隊員 医学博士 |
出身大学 | 熊本大学卒 |
- 集中治療センター医長
- 牧 誉将(マキ タカユキ)
役職 | 集中治療センター医長 |
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資格・専門医 | 日本内科学会認定内科医 日本救急医学会救急科専門医 日本DMAT隊員 福岡県DMAT隊員 |
出身大学 | 熊本大学卒 |
- 救急科医長
- 濱 義明(ハマ ヨシアキ)
役職 | 救急科医長 |
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資格・専門医 | 日本救急医学会専門医 日本脳卒中学会専門医 3学会承認脳血栓回収療法実施医 頚動脈ステント留置術実施医(MOMAウルトラ)(Protege RX/SpiderFX) 日本病院総合診療医学会病院総合診療医 救急IVR担当医 |
出身大学 | 長崎大学卒 |
- 救急科医長
- 川手 章史(カワテ アキフミ)
役職 | 救急科医長 |
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資格・専門医 | 日本外科学会外科専門医 日本消化器内視鏡学会専門医 |
出身大学 | 大阪大学卒 |
- 医員
- 水野 慶(ミズノ ケイ)
役職 | 医員 |
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出身大学 | 産業医科大学卒 |
- 医員
- 松山 結衣(マツヤマ ユイ)
役職 | 医員 |
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資格・専門医 | 日本救急医学会ICLS・BLSコースインストラクター |
出身大学 | 熊本大学卒 |
- 医員
- 阿部 幹也(アベ ミキヤ)
役職 | 医員 |
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出身大学 | 千葉大学卒 |
- 医員
- 神保 智之(ジンボ トモユキ)
役職 | 医員 |
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出身大学 | 福島県立医科大学卒 |
- 医員
- 津代 海(ツシロ カイ)
役職 | 医員 |
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出身大学 | 徳島大学卒 |
16.準スタッフの紹介
- 太田敦子(福岡大学筑紫病院、外科、病理部)
- 木原孝治(木原内科クリニック院長、総合内科専門医)
- 薬師寺泰匡(薬師寺慈恵病院院長、救急科専門医)